Appleで学んだこと
- Toru Takahashi
- 2023年5月24日
- 読了時間: 4分

かつて、こんな自論「携帯電話などネズミたちの作戦で着けられた猫の鈴だ。いつでもどこでも居場所を知られ、束縛される道具だ」を恥ずかしげもなく掲げていました。それを頑固に
貫き、修学旅行や高校入試の引率などの緊急の場面は、その時だけチャージするプリペイド携帯で済ましていました。つまり、普段は「不携帯」で過ごしていたことになります。
47歳の頃でした。必要に迫られて、やむなく携帯することになりました。機種などを良く見もせず、早く買って帰ろうと思い、盛んにPRしている奇妙な携帯を迷わず購入。それが、当時の日本で販売開始されたiPhone 初期型でした。画面の右上に3Gという意味不明の表示あり。説明書はなくて、その上に、係の人の長話に嫌気がさして、とりあえず通話方法だけ聞いて帰りました。楽しくない買い物でした。
買ってからも、通話とメール以外の機能は使わず、しばしばフリーズし、再起動することも多く、通話以外は全く無関心。普通の携帯(今のガラケー)は、小さく折りたためる上に、軽いので、このパソコンもどきの携帯が、様々な意味で邪魔な存在となりました。これこそ「猫に小判」だと、自虐的な心境にまで陥りました。
それなら、普通の携帯にすればいいのでしょうが、機種変更する気にもなれませんでした。結局は、iPhone しか操作できなくなり、バージョンも、4S、5、6s、そして10sと上げて現在に至っています。もう、かつての持論は消え去り、麻雀ゲーム(無料)、メール、ホームページのブログやTwitterなどで事務所のPR、寝床でYouTube、Amazonで買い物などフル活用しています。これさえあれば、デジカメもビデオカメラもヘッドフォン音楽プレーヤーも要りません。これほど多機能の機械は、他にはありません。万能と言っても良いかと思います。
スティーブ・ジョブズという早逝した天才のことを知ったのは、ずいぶん年数が過ぎてからでした。そして、彼が興した会社がAppleであることも知り、元はと言えばMacintoshというパソコンの会社だということも、後々の知ることになります。ビートルズのレコード・レーベルが、Macintoshというオーディオ・メーカーと手を組んで、携帯電話を発売したといったトンマな解釈をしていたのでした。
画面が美しいので衝動買いした、2012年製の「MacBook air」を、ろくに使わずに持っていました。パソコン業界では、とっくにクラシックカーの機種です。しかし、こんな古いパソコンでも、まだ使えます。パソコンの頭脳と言えるOSをアップデートしてみると、メモリが小さいために、最新型のサクサク動作は無理なものの、特に不自由なく使えます。
MacBook は、DVDなどを見る時のみ開いていました。やっと今頃になって、iPhone と同じApple製品だという恥ずかしすぎる無知に気づき、改めて使い始めたというのが正直なところです。私には、なかなか有り得ない2つの関連ある知識の「平行線状態」を、久しぶりに起こしていたのです。
こうした「自分だけ共通点を見出せず、平行なままの知識」は、頻繁に起こるものではありません。この度私は久しぶりに、放置されたままの平行線状態から一本に交わるという思考経験をしました。こんな時、後悔をする間もなくグッド・アイディアが、発生します。取るに足らない失敗を、成功の起爆剤にする大チャンスが訪れたと、考えを180度転換するのです。
皆さんの中で、私と同じ経験をしたことがある方は、いらっしゃるでしょうか?かなり稀有なことなので、もしかしたら私オリジナルなのかもしれません。もし、経験がある方がいらっしゃるとしたら、あなたは超ラッキーですよ。さしたる失敗もないなら、巡り会っていないと思います。これは、貴重な出会いなのです。
Apple社の製品に出会ったのは、やはり他にはない魅力があったからです。また、失敗経験や試行錯誤を乗り越えるアイディアを生む面白さについても、改めて学びました。平凡の中に宝あり。アンラッキーを喜ぶ姿勢を維持していこうと、いい年してモチベーションを上げようとしています。失敗は避けるものではなく、求めるものです。そういう時に「発明」が生まれます。以上、1+1=♾️理論(?)でした。
※我ながら、わけのわからぬ思考回路だと思っています。しかし、そんな中から、硬直状態から脱して柔軟な思考に転換し、発明的アイディアが飛び出した経験が山ほどあるのです。
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